文科省は中央教育審議会に対し「教師の養成・採用・研修等のあり方」について諮問し、その中で教員免許更新制のあり方がいよいよ検討されることになりました。萩生田文科大臣は「教師の長時間勤務や一部の学校における教員不足、教員採用試験の採用倍率の低下」などの課題を克服し、「教師の魅力の一層の向上を図っていく」ために「既存のあり方にとらわれることなく、基本的なところまで遡って検討を行い、抜本的な改革に取り組む」考えを示しました。来年の通常国会で法改正も視野に入れています。

月30日「教員免許更新制小委員会」の初会合

「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について」審議する「教師の在り方特別部会」の下に「教員免許更新制小委員会」が設置されました。しかし文科省の提案は、私たちの要求からかけ離れたものでした。

教員免許更新制の在り方の見直しについて(原案から)

  • 教師の資質能力の確保として、1講習6時間単位の運用の見直しを促進する事、また、勤務実績等に基づく免除要件の緩和等を挙げています。
  • 教師や管理職の負担の軽減では、オンライン化の促進や、2年間で受講する仕組みを見直し、受講期間を5年間に延長するなどの柔軟化を挙げています。
  • 教師の確保を妨げない事については、講習の仕組みを見直し、学校勤務未経験者(いわゆるペーパーティーチャー)等に対する受講機会の拡大を示しています。

月24日 文科省、更新制の必要性に言及

しかし、5月の小委員会では、文科省が「そもそも免許状に有効期限を設けて更新する仕組みが必要と言えるのか」と議題を提案し、「各教育委員会が行う研修に加えて、大学や民間会社などがつくるプログラムを利用する仕組み」を案として示しました。

 取りまとめ役の加治佐哲也氏(兵庫教育大学長)は、文科省の提案を受け「こういうことができれば、更新制でなくてもできるのではないか」と発言しました。しかし一部の委員から、更新制の存続を前提にした意見があったため、「(次回以降に)存続するか廃止するかという結論を出す」と述べたと報道されています(朝日新聞デジタル5月24日)。

教育基本法改悪の翌年に強行

第一次安倍政権は「教育再生」と称して2006年に教育基本法を改悪し、翌年2007年に「教員免許法」の改悪を強行しました。2009年の導入当初から「多忙に拍車がかかる、講習内容が役に立たない、費用が負担」など様々な問題があり、批判が続出していました。

廃止を求める声を大きくひろげよう

免許更新制が教職員の大きな負担となっていること、制度の趣旨とは矛盾する実態が生じていること、教職員未配置・未補充問題の大きな要因となっていることなどを具体的に示し、「ただちに廃止」を求める世論を広げるため、「私のひとこと」付き一筆署名(裏面A4・支部からも届きます)に取り組みましょう。署名は全教を通じて文科省に届けますので、是非私たちの声をあげていきましょう。